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Julia Kerry

認知症の母とレスキューされた老犬との日々・・・仕事。 

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学習療法

私は東北大学川島教授と公文の共同開発の認知症向けの学習療法を
母とやっています。
これは昨日のブログで記した、一般向け学習療法の「脳を鍛える大人の
計算ドリル」とは別なものです。

音読と計算の教材を用いて、コミニュケーションを取りながら
前頭前野機能の維持改善をはかるもので、
教材そのものの内容は大変シンプル。
母の場合、介護度4での文章による問診の後、教材が送られて来ましたが、
それは母の認知症の進行具合を分析して、母のレベルに合ったもので、
うーん、多分小学校1年生レベルの読みと計算です。
最初の3日間、母はこれを拒否。
「なんでこんな簡単なのをやらなきゃいけないの?
こんなの誰でも出来るじゃないの!」
多分、拒否するお年寄り達は母と同じようにそんな思いで、
そんな言い方かも・・・。

4日目。
「体が弱らないように元気でいるために運動するでしょ。
それと同じで、これは頭の中の脳みそが元気でいるためのお勉強。
だいたい、難しいのやるより、簡単でさっさと終わる方がいいしょ。
私はその方がいいもの。
だから私と一緒にやってぇ。一緒にやろうよぉ。
私は一人でやるの、つまらないし」
この言い方の繰り返しが4日目にしてやっと成就。

やり始めて続けるためには、ひたすら褒める。
やり方は教材と一緒に送られてくる説明書に書かれてありますが、
それを基本的な注意事項としてきちんと頭に入れながら、
その学習者うちの場合は母ですが、母の性格、周辺状況、生育等をふまえて
コミュニケーションをとりながら、褒める。
ニコニコ顔でひたすら褒める。

認知症の人ばかりでなく、人というものは褒められると幸せな気持ちになります。

この学習療法の前頭前野機能維持の科学的根拠が立証されてる中で、
その活性化した脳を維持するのは、側で一緒にやる学習支援者
すなわち、うちでは私次第。

お年寄り達は仕事をすることも、もはやなく、認知症の進行と共に
自分で出来る事が少なくなっていく中で、自分の居場所も少なくなっていきます。
疎外感と孤立感。孤独。

そんな中で、一日たった20分でも、家族とか誰かがニコニコした笑顔をたたえて、
目を見ながら話しかけてくれる。確実に。
誰かが自分のために一緒に何かをしてくれる。
誰かが自分のために居てくれる。
勿論、思いを込めて・・・・・!!
この学習療法の利点のひとつでもあります。

家庭でも施設でも、まるでアメリカ映画のドラマみたく、日常、声を掛ける時
ぐぐーッと目を覗き込んだり、目を見つめたりして
「あなたのためにいるのよ、私」てな事は中々ありえません。
アメリカ映画はあくまでも作り物だしぃ・・・!

母はというと、今や、学習療法のドリルを見ると、目を輝かせます。
「すごいねぇ!」
「字が本当にきれいだものねぇ!」
いっぱい褒められる事で、自分はまだ出来るんだという思い。
達成感。
母の場合、褒めるともう満面の笑みで照れまくり

字自体、ものすごくしっかりしてきました。
「フェアー」で毎月カレンダーを手製するのですが、一年前のくねくねして
大小さまざまの数字から、
きちんとマスの中に納まったしっかりとした数字を書きます。
進歩するわけです、見事に。
私は一年前のカレンダーと今月のカレンダーを見比べて感動。

母は、認知症でなければ、こうしていたであろうという日常生活のレベルを
維持した生活状況、健全な食事、投薬を含めた健康管理、作業療法、
そしてこの認知症向け学習療法を通して、
自立機能、意欲、コミニュケーション力、達成感、集中力・・・・・・・・
これら諸々が母の笑顔となって戻ってきている事を実感しますです。

この認知症向け学習ドリルと並行して途中から遊び的にやり始めた
昨日のブログ上にある一般向け「脳を鍛える大人の計算ドリル」を
突然、素晴しい集中力を発揮してやり始めたのは、
その一般向けを始めて一週間後、
この認知症用ドリルを開始して2ヶ月半後の事でした。

この母のニコニコ顔に現れる幸せ感が私をとても幸せにしていてくれます。



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